続・国防政策 2010 5 5
今、日本国内は、沖縄の普天間基地の移転を巡る問題で、
大騒ぎとなっていますが、
この問題は、もっと大きな視点で検討しておかないと、
次から次へと「第二の普天間」、つまり基地問題が出てくると思います。
日本の国防をどうするか。
この根本的なテーマを国民に対して明確に理解できる形で決定しておかないと、
日本各地で次から次へと基地問題が出てくる可能性があります。
鳩山政権は、普天間基地の問題で迷走した挙句、
基地問題というパンドラの箱を開けた可能性が高いと思います。
日本の国防については、戦後、
「日本は商売に専念し、安全保障はアメリカに丸投げ」という状態、
あるいは、「安全保障はアメリカが担当するから、日本は軽武装でよい」という状態が、
長年、続いてきました。
だから、日本は独立国家なのに、日本各地に米軍基地があるのです。
そういうわけで、日本の国防予算は、あまりにも過少となっています。
2006年の時点で、国防予算がGDPに占める割合については、
日本は0.8%で、世界平均の2.0%を大きく下回っています。
米軍基地が嫌で、あるいはアメリカ依存が嫌ならば、
フランスのように、2.6%の国防予算が必要でしょう。
日本は、海洋国家で、かつ貿易国家、
さらに、日本企業が世界各地で活動している現状を考えれば、
本来ならば、巨額の国防予算が必要だったはずです。
戦後、長期間にわたって、日本の国防政策は思考停止状態でした。
ここで、日本の国防をどうするか、真剣に議論すべきです。
「日本は商売に専念し、安全保障はアメリカに丸投げ」か、
「日本は独立国家だから、独自の国防政策を取る」か、
どちらでもよいと思います。
これは、国民が議論して決める問題です。